
すっかり魅せられてしまった。
7/17に発売のPS4版ソフト、Ghost Of Tsushima (ゴースト・オブ・ツシマ)。
アメリカのSucker Punch Productionsが開発し、ソニー・インタラクティブエンタテインメントより
発売された、オープンワールド型の時代劇アクションアドベンチャーです。
お盆休み中に、惹き込まれるようにプレイしました。
そしてこれは、素晴らしいゲームというより、素晴らしい”作品”、と言いたくなるものでした。
それはもう、すっかり「魅せられて」しまいました。
ちなみに、ゲームをやったのは、多分PS3の「大神(CAPCOM)」以来かも。
舞台は鎌倉時代の対馬。元寇=蒙古襲来がモチーフ
ゲームは、鎌倉時代の「元寇=蒙古襲来」がモチーフ。
モンゴルの将、コトゥン・ハーン(フビライのいとこ・チンギスの孫という設定)率いる蒙古軍の襲来と、
それによって故郷・対馬を蹂躙された主人公・境井仁(さかいじん)らの蒙古討伐劇がメインストーリーです。
作品に溢れる「日本愛」「時代劇愛」
制作陣は日本や日本の時代劇の大ファンらしく、海外制作とは思えないほど
日本の精神性や価値観を尊重している作風。
インタビューは見ていないけど、おそらく黒澤明はもちろん、岡本喜八監督作品といった
いわゆる「あの頃の時代活劇」が好きなんだろうなぁ、と勝手に想像。
そして、作品全体は、リアリティや生々しさ重視ではなく、「雰囲気の良さ」を重視しており
あくまで時代劇、時代活劇としての息遣いが支配しています。
時代劇が好きすぎて、モノクロ映画を再現する「黒澤モード」を実装
このゲームは、随時その映像・音像をモノクロ映画風に再現できる「黒澤モード(←本当にこの名前)」を実装。
単に映像がモノクロになるだけでなく、画面にはプチプチとしたフィルムノイズが入り、音もくぐもった感じに処理されます。
さすがは時代劇好きというべきか。
▼「黒澤モード」の映像サンプル。雰囲気抜群
まずは、勇ましくも”切ない”ストーリー紹介。
まずはストーリー、そしてこの作品の息遣いが詰まった、こちらのトレイラーをどうぞ。
▼『Ghost of Tsushima』ストーリートレーラー(斬撃・血しぶき等の描写あり、閲覧注意)
日本本土征服の足がかりとして襲撃を受けた対馬は、古茂田の浜の戦いでモンゴルの大軍に大敗、全滅します。
ただ2人の生き残りのうち、対馬の地頭・志村卿はコトゥン・ハーンに囚えられ、
戦場で気を失った主人公・境井仁は幸い野盗の ゆな に助けられます。
手当てを受けた仁は、伯父である志村卿奪還のため単身蒙古の拠点に乗り込むも、コトゥンとの一騎打ちにあっけなく破れ
川へと突き落とされてしまいます。
侍の道に則った正攻法では蒙古軍に勝てないことを悟った、仁。
彼は志村卿が謳う「誉(ほまれ)」をかなぐり捨てて、侍の道に背いてでも「民を護り、蒙古から対馬国を取り戻す」べく
仲間を募りながら故郷・対馬を奔走することとなります。
伯父・甥を超えた”父子の絆”と、大切なものを守るが故に価値観を違えていく”離別”
仁の戦い方は、武士としての正攻法だけでなく、くない などの「暗具」や背後・上空からの「闇討」、さらには毒殺にも至っていきます。
民、そして故郷を守るため武士の”誉(ほまれ)”を捨てた仁は、やがて「Ghost=冥人(くろうど)」としての噂が対馬に広まっていきます。
しかし、志村卿を奪還し、共闘していくなかで「武士の誉を守るためなら、自軍や民の犠牲もやむ無し」とする志村と、
「武士の誉を捨ててでも、民を、命を、故郷を救う」と覚悟する仁は、次第に決裂していきます。
将来は仁を跡取りに迎えようと鎌倉に許可まで得ていた志村と、それに応えようとしていた仁。
そんな”父子”ともいうべき絆と、大切なものを貫くが故の決裂が ないまぜに描かれていくところが、素晴らしいです。
切ないエンディング
長い戦いの末、仁らと志村の軍は蒙古を討伐。
しかし、武士の掟に背き独断で民・協力した武士を率いた”冥人”は、鎌倉から謀反人の烙印を押されてしまいます。
謀反人となった仁と、武士としてその謀反人への”戒め”を下すこととなる、地頭・志村。
伯父・甥を超えた父子の”悲しき対峙”と、その果てに ”切ない2つの選択肢” がプレイヤーを待ち受け、ストーリーは幕を閉じます。
2. 美しすぎる自然描写に、ゲームであることを忘れ、度々”息を飲む”
これは、本当に素晴らしかった。ゲームフィールドを散策しているだけで鳥肌が立ちます。
夕日や朝もや、様々な光の描写が特に美しさを際立てます。どの景色を切り取っても、画になります。
映像設定をHDR・高解像にすることで、さらに際立ちます。
▼美し過ぎて息を飲む、様々な風景。これがムービーシーンではなくプレイ中の画面なのだ
3. その「美しすぎる風景」を実際のカメラのように調整、写真に収めることができる「フォトモード」
この「フォトモード」が、また素晴らしいです。
ゲーム中において、随時画面を一時停止でき、PS4自体の「スクリーンショット機能」で、その映像を保存できます。
「フォトモード」は、一時停止した画面に対して様々な調整ができます。
その調整できるパラメーターは多岐にわたります。
ゲームの映像表現である「天気」「時間」「舞い散る葉や虫、鳥の種類」「雲の位置」といったものだけでなく
「アングル」「ズーム」「ピント」「色調補正」「露出補正」「被写界深度」などといった、実際のカメラのようなパラメータ調整をすることができます。
▼例えばこうして被写界深度を調整すれば、背景にボケ味を加えることができる。もっとボカすことも可能
ただ対馬を散策し、パシャパシャと写真撮影しているだけでも、面白いです。
ゲームクリア後も、そうやってついつい動かしたくなる、PS4版ソフト「Ghost Of Tsushima (ゴースト・オブ・ツシマ)」。
未プレイの方は,一度チェックしてみてほしいです。
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