
はじめての独り旅、はじめてのフェリー旅。
8月のはじめ。
早速徳島行きのフェリーについて検索。
オーシャン東九フェリー。
これで徳島へ行くのか。どんな感じなんだろう。
早速予約へ。
予約方法はというと、ネットではできず、電話。
保険料込みで、2等船室(カプセルホテルのような共同部屋)だと、1万円程度。
自分は初めての不慣れな船旅なので、との思いから、もう1万円乗せて、個室にした。
夕方に出航し、翌日の昼頃に着く。時間をかけた移動だなぁ。
見失っていた、自分なりの ”生きる速さ”
旅の始まり。フェリーに乗り、出航。
昨年デビューしたての新造船ということもあり、中は綺麗。
先ず思ったのは、「居心地の良さ」。
お風呂はもちろん、洗濯機や、様々な食事などの自販機も充実。
これはもう「動くサービスエリア」といったところ。
そして部屋に戻れば、足が延ばせる。
台風が近づいていたので、揺れがひどくなる前にお風呂に入った。
綺麗な夜景に、どこぞで催している大会の花火。
贅沢な時間だった。
肩に入っていた力が、抜けていった。
その日の晩は台風の中の航行だったけど、思っていたほどの揺れではなかった。
翌朝。船内からただただ海を眺め、コーヒーを飲む。
船体が巻き上げる波しぶき。ただただ広がる、海。
移動の速さ。
...あぁ、この速さが、心地いい。
進んでいる景色を見る。今自分が感じているものを、ただ感じとってみる。
・・・今まで全然、できていなかったなぁ。
人に預けてばかりいた人生と、それゆえの早すぎるスピードに
ただただ翻弄されていたんだ。
だから、今まで歩んできた景色がどんなものだったか、ちっともわからない。
...自分なりの速さで、自分なりの人生を歩んでも、いいのかな。
ちょっとそう思えるようになった、約18時間のフェリー旅。
すっかり船旅が気に入ってしまった。