第1回目にして、驚愕の深さ・豊かさ。

「いのちの積み木ワークショップ」というイベントに参加してきました。
このワークショップは、自身のご先祖さまについての探求から、命の尊厳について体感し、考える事のできるワークショップ。
 
今回はその1回目、まだ産声を上げたばかりのワークショップ。
 
なのに。
おそらくあの場にいた誰もが想像できなかった、でも誰もが感じてしまった...
そんな深く豊かなワークショップが...誕生した気がする。
 
 
発案・主催をされたのは、いわゆるお墓の ”石屋さん” を営み
また”お墓ブロガー” としても活躍されている、中野良一さん。
おはかのなかのブログ
 
その中野さんの、「ご先祖さまを思う大切さを伝えたい」という思いが発端となり、このワークショップが誕生する。

ワークショップ誕生までの道のり

漫画の作中にて誕生した「いのちの積み木」

最初は、既述した中野さんの願いを「漫画」という表現方法で形にするための、クラウドファンディングから始まる。
そのクラウドファンディングのコンサルをしたのが、よっちゃんのお友達でもある 橋本憲太郎 さん。
はしもとんの伝え方
そしてその「ご先祖様の大切さ」を伝えるために、どのような漫画にしたら良いのか、思案のなかで
漫画家の岡野純一さんや、今回の講師である井上広法さんとの出会いがあり、そのアドバイスを基に「いのちの積み木」が誕生する。
そうして作られた漫画は現在、ウェブからも閲覧できる。
20年後の君につたえたいこと~ご先祖さまからの贈り物

いのちの積み木 とは

自分を頂点に、その両親をつないだ家系図を模した、積み木のおもちゃ。
そしてそれは、「命のバトン」を「見える化」した、ツール。
 
実際にその積み木の中の ”誰かひとり” を抜いても
今の「自分」を支える家系図は、ガラガラと崩れ落ちてしまう。
下の画像は、一番下の一番端に位置する ”一人” を抜いた状態。父方or母方の全てが、崩れ落ちている。

それを目の当たりにした瞬間。
理屈など通り越して、「自分という命」が
誰一人欠けても成立しない ”命のバトン” で出来ていることを、感得する。

「いのちの積み木」の ”実写化” へ

「いのちの積み木」は、もともとはあくまで「漫画の中での」伝えるツールだった。
 
それを今度は「実際に製品化してみよう」ということになり
リアルでの 人々に「ご先祖さまの大切さ」を伝えるツールへ発展。
そして、これに関連するワークを導入し、今回のワークショップが誕生した。
 
講師は そのアドバイスに携わった 井上広法 さん。
TV番組「ぶっちゃけ寺」などでおなじみの、あの方だ。
栃木県宇都宮市にある光琳寺の副住職でもあり、現在は講演などで全国を駆け回るご活躍。
そしてそのご活躍の裏には、お寺やそれを取り巻く業界、特にその将来に対する強い思い・願いがあり
そのために出来ることとして「矢面に立ち、発信者となる」という取り組みをされているのだと思う。
今回実際にお会いして、またワークショップ後の懇親慰労会もご一緒することで、そんな決意と覚悟を秘めている事を、感じることができた。
 
そして今回のワークショップ。
「いのちの積み木」が伝えるメッセージのパワフルさが
心理学を学んだ広法さんのエッセンスと化学反応を起こし
主催者側の想像をも超える、深く豊かなワークショップになってしまった。

第1回ワークショップ、始まり。

まずは ”チェックイン” と ”ベガスルール”

まずは広法さんの提案により、このワークショップに「チェックイン」することとなった。
「チェックイン」とはすなわち「ココロのチェックイン」だ。
 
深呼吸し、今の自分の呼吸のみに感覚を向ける。
イマココ以外の時間軸へ思案をアクセスすることを止め
このワークショップのみに意識と感覚を集中するための、マインドフルネス。
 
この「チェックイン」自体も、チェックインという言葉も、凄く良いなと思った。
 
そしてもう一つ、「ベガスルール」。
これは ベガス=ラスベガス のことで。
 
...この場で共有したことは、あくまでこの場だけのことにする。
そして、この場を出た瞬間に、ここで共有したことは一切口外しない。なかったことにする。
そんな ”守秘義務” を約束するための、直感的ルール名だ。

自己紹介で、広法さんの言霊を受け取る

まずは参加者の自己紹介。石屋さんや終末業界の方が殆どの中
よっちゃんは当然にして「バーンアウター」として自己紹介する(笑)。
そして、昨年夏の「自分に還る一人旅」の話をした。
 
それに対する広法さんの返答は、こうだった。
「・・・その旅は物理的な軸の一人旅でしたね。このワークショップは

”時間という軸の一人旅” になりますよ。」

・・・広法さんの、相手にアクセスする速さと、この言霊。凄いなぁ。
 
 

10世代前まで、俯瞰してみる


いのちの積み木。
そして、そのパーツのどれ一つを抜いても積み木は崩れ、成立しないこと。
それを目の当たりにした後、今度は 積み木を超えた世界、「10世代前までの世界」まで拡大・俯瞰した。

そこには、自分にたどり着くために「誰一人欠けてはならない 2,047人 の命のバトン」があった。
 
自分の命があることの奇跡。
それに至るまでの、かけがえのない軌跡。
 
ただただ感じる、言葉に出来ない衝撃のような感情をもって、目の当たりにしたのだった。

ご先祖様探しのワーク

今度は配布されたプリントを基に、自分を頂点とした「ご先祖様」の名前を入れていくワーク。
 
高祖父母の世代まで挑戦するワークだ。
そして、高祖父母を1人5点、曾祖父母を1人4点、祖父母を1人3点、父母を1人2点と、計128点満点でのスコアリングをしてみる。
ただしこれは何か自分ののジャッジをするためではなく、ただご先祖さまへの意識度を直感してみる、指標のようなもの。
 
当然、自力でのコンプリートはほぼ難しい。
 
そこで今度は広法さんの音頭で、各個 「両親などに電話してみること」を、やってみる。
「人に聞くワーク」だ。
 
すると、それまでよりも穴埋めが、進む。点数が増える。
そしてそれでも、分からないご先祖様が、沢山いる。
 
一方、不思議なもので。
新たに知ったご先祖さまの名前に触れると、途端にその方たちが身近な感覚になる。
 
不思議と、今まで以上にその方々に思いを馳せるようになる。
 
そして、もっと他の方のことも知りたいと思うようになる。
 
ちなみに、「人に聞く」以外にも、このワークを行う手立てがある。
それは
 
「お墓を見る」こと。  
お墓は「石に刻まれた、ご先祖さまのアーカイヴ」だ。
名前、没年、その時の年齢...それらが刻まれた石を見ることができれば
どの位置のご先祖さまなのか、ほぼ推測がつくのだそう。
 
そしてこのワーク。お寺の血筋であり過去を遡りやすい広法さんでも限界があったりする。
また他の参加者の方においても、色々な事情のなかで探求に限界がある方もあったりする。
そうやって、各々が自分なりに「ご先祖さまをより身近に感じ、思いを馳せる」ワークとなった。
 
そんな、このワークでの気付き。
それは「誰一人欠けてはならない命」に対して
「家族」と「先祖」という、見えない仕切りを設けてしまっていた事だ。
 
会ったことがある、または同居していた人だけが「家族」なのでは、なかった。
この今の「自分」に至るまでの、深い深い時間軸の旅路を紡いできた方々の全てが、家族なのだ。
 
そんな風に、思えるようになった。
 

”近づき始めた” ご先祖さまへ、”感謝の手紙” ワーク

こうして、ワークショップが進むにつれ近づき始めた、ご先祖さま。
 
今度はそのご先祖さまへ、「感謝の手紙」を書くワークへ移った。
 
特定のご先祖さまへ向けて。 
あるいは、先のワークでどうしても名前が埋まらなかった、これまで思いを馳せることのなかったご先祖さまへ向けて。
 
さまざまなご先祖さまへ向け、思い切り想像力を働かせて、書いてみる。
 
そしてこのワーク。あまりにも強力なワークだった。
 
...よっちゃんもこれまで、クライント家族を協同でロールプレイするカウンセリングセッションなどに参加してきた。
クライアントの生き辛さの背景にある家族の在り方や、思いを紐解いていく、ライヴセッションだ。
 
今回の「感謝の手紙ワーク」。
・・・これに匹敵するパワーと時空を超えたメッセージ、癒やしがあるワークになった。

感謝の手紙ワークが、もたらすもの

まずよっちゃんは、お会いしたことのない父方の祖父、トーチャンのトーチャン(以下、ジーチャン)に書くことにした。
 
そして先ずは、トーチャンから聞いた トーチャンとジーチャンにまつわるエピソードを思い出す。
 
7人兄弟の末っ子で体が弱かったトーチャンを温泉に連れてったりしていた、ジーチャン。
15になったトーチャンを東京へ集団就職に送り出すジーチャンが、トーチャンに送った言葉。
 
「向こうで一人前になるんだ。だからもう、この家に戻る場所は無いと思え。」
 
トーチャンに優しかった、ジーチャン。
トーチャンに敢えて厳しくした、ジーチャン。
 
そしてトーチャンもまた、よっちゃんにとって厳しく優しい、父親となった。
 
そしてまた、わかること。
トーチャンはおそらく「自分の中の子供」が完了しないまま、東京に送り出された。
そして婿養子となり、”未完了の子供”を抱えたまま、よっちゃんのトーチャンを、やってくれたのだと。
そしてよっちゃんもまた、図らずもそんな家族の連鎖に育てられ”未完了の子供”を抱えたアダルトチルドレンになってしまったのだと。
 
ジーチャンが本当はもっと注ぎたかった、親の愛情。
うまく伝えられなかった愛情。
それを十分受け取れなかったトーチャンの未完了の寂しさ、悲しみ。
もっとトーチャンからも沢山伝えたかったであろう、未完了の感情。
 
・・・そんなものが世代世代のそこここで引き継がれている。
そしてそんな思いが渦巻く末端に、今の自分がいる。
 
そうやって、誰もが頑張って「自分の今」を生きた集約が、今の自分。
 
・・・ここまでアクセスすると、どんどん手紙を書けるようになる。

ご先祖さまたちの思いに、感情に、触れる

こうして書いた手紙を、最後に読み上げ合い、シェアした。
 
溢れ出るのは・・・自分自身が届けたかった、ご先祖さまへの未完了の感情、思い。
溢れ出るのは・・・ご先祖様から受け取った、ご先祖様たちの未完了の感情、思い。
溢れ出るのは・・・ご先祖様から受け取っていた、実は同じだった ”生きる力”や、そのための特性、願いのようなもの。
 
淡々と抑えるように読み上げる参加者。
涙をこらえることが出来ぬまま、懸命に読み上げる参加者。
 
言えて、癒える。
 
時間軸を超えて、自身と先祖が癒えていく・・・そんな美しい場だった。
 
そしてこのワークを最後に、ワークショップが終了した。

広法さんからの「ワークショップ後の提案」

それは2つあって。
一つは「ご先祖さま探しを続けてみること」。
実際それに取り組み、行ったことのなかったお墓参りができたことは広法さんにとっても癒やしとなり
そのお墓には不思議と「実家のような落ち着く感覚」などを味わったのだそう。
 
もう一つは「今回書いた感謝の手紙を携え、お墓参りをすること」。
できれば読み上げてほしいけれど、ただ携えるだけでも、十分な供養。
そしてそれは、自分にとっても供養となる。
 

時間という軸の、一人旅の果てに

このワークショップによって行った、時間という軸の、一人旅。
 
それは、自分だけのものではないこの命への、気付き。
自分に至るまでの血脈と、時空を超えて”共に生きる” という奇跡の、再確認。
 
そんなものを得る、一人旅だった。
 
ご先祖さまを思い、お墓参りなどをし、供養する。
それは今の自分を供養することでもある。
 
そしてもう一つ、よっちゃんが大事だと感じたこと。それは
 

今の自分、これからの自分を何よりも大切にし、幸せにすること。

それもまた、時空を超えて共に生きているご先祖さまを、供養することでもある。  
どちらの方向も、不可分なんだ。

ワークショップがもたらす ”様々な可能性”

「ご先祖さまと共に生きている」ことに気づくことで、過去・現在・未来が、一つに統合されていく。
その中で、授かったこの自分の命をを生きる、ということ。
 
自分が「大きな命の大河の、大切な一滴」を生きていること。そして
自分もやがては、その大河の流れに帰っていくこと。
 
そこに思いを馳せるようになることの可能性は、とても大きいと思う。
 
ある人は、もしかしたら ”結婚することの価値” に気づき、動き出すかもしれない。
それはやがては婚活の活性化、少子化対策になっていく可能性を秘めている。
 
ある人は、もしかしたら ”命をあきらめない大切さ” に気づき、動き出すかもしれない。
それはやがては、自身も自殺を思いとどまったり、自殺者の減少のために活動する人になる可能性も秘めている。
 
  
・・・そんな展望を話し合う、ワークショップ後の慰労会に

自分もいつのまにか参加してる・・・


しかも広法さんの正面に座ってる(笑)。
 
そして、このワークショップの想定を超えたパワフルさを、確認した。
 
そしてよっちゃんもすっかり、打ち解けてしまっていた。
 
よっちゃん「草の根でこの活動を広げつつ、新たな ”伝え手” も育てる方向になりますかね?」
中野さん「そうですね、早くそんな方向にしていきたいですね~」
広法さん「でないと、いつまでも私一人で伝えてたら、今度は私が・・・」
「バーンアウト?」
全員「(笑)wwwwww」
広法さん「そのときは先輩、色々ご指導お願いします!」
全員「(笑)wwwwww」
 
・・・まさか、人生初の ”バーンアウトいじり” が、広法さんとは・・・
 
 
人生わからないもんだ(笑)。
 
そして広法さん、懇親会中にインスピレーションがあった模様。
ご自身の心理学のお師匠さんが「家族心理学」の先生であることと ”何かが繋がった” ようで、「電話してみよう!」と言っていた。
 
今後さらに豊かになっていくであろう、この「いのちの積み木ワークショップ」。
 
その育っていく過程を、見守って行きたいと思います。
 
 
おしまい。
 

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