いよいよお目当ての神社へ

近江神社探訪、輪行旅。
JR北陸本線「虎姫駅」から、自転車で県道づたいに北上。
その途中で出会ったのが、波久奴神社と若宮八幡神社。
(その時の記事はこちら
どちらも素晴らしい神社だった。

参拝後、さらに県道を北上。お目当ての神社へ。

三輪神社阿弥陀堂。

この名前からしてありありと感じる、神仏習合の匂い。

ネットで画像をみると非常に立派な佇まいだ。

しかしながら、この神社を取り上げているブログ等がほぼヒットせず、謎が多い。

というわけで、実際に行ってみた。

▼県道277号線を自転車でひた走り、北上。清々しい原風景が広がる。

▼道の途中の案内板。古き時代の暮らしを垣間見るかのような気分だ。先程お参りした波久奴神社と現在地から、今度は「谷口杉」というところまで向かうことになりそう。

▼段々と道は狭くなり、突如として杉林が登場・・・何か ”突き当たった” 感じで、雰囲気が変わる。

▼小川が流れ、杉に囲まれた空間は突如として幽玄さを醸し出す。

▼林業の車両などが時折行き交うことからみても、非常に保守管理されている場所のようだ。しかしそれ以外は、ほぼ人通りがない。

▼進む。

▼道の左手に「石田神社」なるお社。最近建てられたものだろうか。

▼再び進む・・・と、突然右手に、その神社は突如として姿を表した。

▼うぅわ・・・凄い存在感・・・

▼なんというか・・・圧倒的だ。

▼鳥居の前へ。全体的な苔むしっぷりが神秘的な雰囲気を引き立てる。

▼鳥居の足元には、川が流れている。

▼階段を上がりながら、思わず振り返る。素晴らしい風情。

▼どこを見ても見事な苔むしっぷり。周りを囲む植物も美しい。

▼階段を上がりきったところの狛犬。やはり「鞠と親子」の意匠は、ここへ来る前に参拝した2社と共通の様式だ。

▼社殿とご対面。意匠が異なる2つの社殿が立ち並ぶ。画像で見た以上に立派で、圧倒される。

▼向かって左のみ、千鳥破風付きの屋根になっている。左右で意匠の異なる社殿・・・なんとも興味深い。

保守管理で巡回していた地元の方に聞いてみた

ここでちょうど、車でこの神社の掃除をしていた方々に出くわした。
どうやらここだけでなく、周辺を巡回して保守管理しているようだ。

自分がこの神社目当てに東京から来たことを告げると、この神社に関する情報を教えてくれた。

その方は、こんな話をしてくれた。
○ この神社は、向かって右の「阿弥陀如来」と、同じく左の「薬師如来」を ”神様” として祀っている。
○ この神社は当初、向かって右側の「阿弥陀如来」のみこの地に鎮座していた。
○ 左側の「薬師如来」は奈良の大神神社から勧請したものであり、「モトヤクシ(元薬師?)」という名でこの地とは別の場所に鎮座していた。
○ そしてこの「元薬師」は、浅井家の裏鬼門の護りとして、その崇敬が篤かった。
○ その後、この「元薬師」はこの地に移築され、「阿弥陀如来」と並び鎮座している。
○ 囲いの向こう、2つの社殿の間にもう一つ小さな社殿があるが、そこには日吉権現が祀られている。
 

一方、滋賀県神社庁の記載を見てみると
○ 御祭神は三輪大神。
○ 大和の大神神社を勧請して奉斎したのであるが、その年代は不詳。
○ 当初の鎮座地は村の北一里の寺山の頂上であった。
○ 小谷城築城の後この寺山が艮(うしとら)の方にあたり、鬼門鎮護の神として浅井家の尊敬が篤かった。
○ 明治24年、現在の地に移遷された。

大和の大神神社(おおみわじんじゃ)といえば、奈良の ”みわさん” として親しまれるとともに、あの三つ鳥居でも有名な、全国屈指の聖地。
「左の神社」はそこから勧請した三輪大神であることは間違いなさそうだ。
ただそれが「薬師如来」として祀られているということは、三輪大神の本地仏として鎮座しているということだろうか??

また、地元の方は ”裏鬼門を護っていた” と言っていたけど、神社庁の記載は ”鬼門の守護” とある。

・・・もともとは「三輪神社」と「阿弥陀堂」という、別個の神社だった?
もしかしたら「阿弥陀堂」は実はお寺で、明治の廃仏毀釈のなかで生き残りのために神社と化したのだろうか?

むぅ・・・勝手に想像するほど、謎は深まる・・・

しかしながら。

東方浄瑠璃浄土を司る、薬師如来。
西方極楽浄土を司る、阿弥陀如来。

・・・この東西浄土の教主が、こうして「神さま」として立ち並ぶ。

これは偶然か必然か・・・とても面白い。

▼改めて外観の写真を。周囲の自然と一体となった美しさは、見飽きることがない。

▼向かって左の「薬師如来」。これがあの大神神社から勧請した三輪大神、ということになろうか。

▼見れば見るほど不思議な神社。

他に訪れる人もいない・・・これだけ立派なのに、まるで秘境のような神社である。
 
 
 
気づけばまたいつものように長居して佇んでいた。

・・・掃除を終えた地元の方が、去り際にアメをくれた(笑)。

神仏習合の、2つの社。それぞれ意匠の異なる社殿。
清流と、巨木に包まれた、幽邃の場。
謎多き伝承。

とてもインパクトがあるとともに、神秘的な場所だった。

なかなかアクセスが大変だったけど、来てよかった・・・圧巻でした。

しかし、近江国の神社の佇まい、どれも素晴らしいなぁ。
また探訪してみたいです。
 
 
 
おしまい。
 
 
 

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